初日の出をiPhoneでタイムラプス撮影する方法

タイムラプス

年に一度の初日の出!
そんなおめでたい初日の出をタイムラプスで撮影したら、さぞかしご利益がある…かどうかはさておき、私なりに綺麗に撮影する方法を考えてみました。

目次

準備編

どこから撮影するかを決める

初日の出の撮影場所を探るのに便利なアプリ3選

太陽の軌道を示すアプリ

上の3つがiPhoneで使っているアプリです。“サン・サーベイヤー”と“日の出、日の入り”はAndroid携帯でもダウンロードできます。
こう見ると関東地方では江ノ島近辺の湘南や九十九里海岸が浜辺から目の前に海が広がって、日の出を見るにはぴったりのロケーションであることがわかります。
そして海で日の出を見る場合には海岸脇の駐車場に停めて見るとトイレも近くにあって便利なのですが、江ノ島などは混むので駐車場が閉鎖されている可能性もあるので注意しましょう。

サンサーベイヤー

“サン・サーベイヤー”と“Helios”はAR機能によって太陽の軌道を実際の景色に重ねることができます。しかし、“8の字”で向きを調整(キャリブレーション)しても少しずれていることがあるので、地図でシッカリ実際の景色と照らし合わせて方向を(理想的なのは明るい前日に)確認しておき、ARでは参考程度しましょう。

着く時間を決める

晴れた日は日の出の30分前が綺麗がグラデーションが綺麗ですので、1時間前には現地に着いてセッテイングし始めることが理想です。
すると、セッテイングしている途中で東の空が明るくなってきて、どこから太陽が出てくるのか、大体の方向が分かるようになります。

太陽が出てくる場所を見極める

朝日が出てくる場所の比較画像

太陽は右斜めに移動しながら上がっていくので、明るくなり始めた時に一番明るいところを中心に持ってきてしまうと画角の右端に上ってきたりするので注意が必要です。

タイムラプスには三脚が必須

例えば、海から上がってくる初日の出を撮影するとすれば、浜辺か岩場か近くの駐車場から撮影する状況になるでしょう。いずれにしても、キチンと固定して方向を調整できる物が必要です。風が強い場合も多いので、重いシッカリした三脚が良いです。それにスマホ用のホルダーを付けて撮影しましょう。
あるいは現地のことを良く知っているのであれば、ガードレールなどに自転車用のスマホ固定具を使って撮影するのも安定します。

実践編

日の出をタイムラプス撮影しているiPhone

足場の安定した場所を探す

iPhoneは面積が広い分、風の影響を受けやすいので、その点を考慮して建物や車、あるいは岩場などの陰に三脚を設置するようにします。着いた時に風が無くても、太陽が出て来ると地表の温度差で風が出て来ることもあるので注意が必要です。

撮影のテーマを決める

例えば海辺で灯台が近くにあったりするのであれば、灯台をフレームの中に収めるのも良いでしょう。
東の空に雲がなく上空に雲があるような時は、上空の雲が赤く染まる可能性があるので、空を多めにフレームに入れるのが良いでしょう。

充電を確認し通知をOFFにする

充電が無い場合はモバイルバッテリーを繋ぎながら撮影しましょう。ながら充電はしないに越したことはないようですが、一番バッテリーを劣化させる原因は発熱が問題のようですので、寒い場所でそれほど温度上昇しないようであれば、心配することもないのかもしれません。
後は充電を無駄に消費したり録画に影響しないようにモバイル通信やWiFiは切っておいた方が良いでしょう。

周りの状況を確認して撮影を始める

日の出とともに人がたくさん通る場所にならないか、車が通る場所ではないか、予測を立てて安全な場所であることを確認します。
最後にiPhoneの充電も確認して、撮影を開始します。

iPhoneの標準レンズで撮影した日の出

iPhoneの標準レンズ(iPhoneのカメラを開いた時に使っているレンズ)で撮影したタイムラプスです。日の出の50分前から30分後まで1時間20分撮影しました。約21秒の動画になりました。

iPhoneの望遠レンズで撮影した日の出

iPhoneの望遠レンズ(iPhone12ProMaxの場合2.5倍)で撮影したタイムラプスです。日の出の45分前から30分後まで1時間15分撮影しました。約38秒の動画でブログに載せるには少し長い気がしたので倍速にしてあります。標準レンズと撮影した時間は大して変わらないのですが、iPhoneではタイムラプスで撮影した動画を30秒前後に調整する機能があるので区切りの時間なのだと思います。

iPhoneの望遠レンズを使い縦に撮影した日の出

縦に撮影することで朝焼けのグラデーションの変化を撮影しようと思い この画角にしました。ただ よほど太陽の出てくる場所を把握していないとバランスの悪い画角になってしまいますので、注意が必要です。

まとめ

正直なところ、iPhoneの色の再現性に驚きました。一眼レフはタイムラプスを絞り優先(Aモード)で撮影するのですが、暗い時は明るく、明るい時は暗く調整されすぎて、実際に感じている明るさとは違って一定になりすぎる感じがあるのですが、iPhoneは見事に暗い時には暗く感じる画質で表現してくれました。参考に一眼レフで撮影した日の出のタイムラプスをご覧ください。本当は最初がもっと暗くて、途中の色がなくなる部分から後半はもっと明るいのですが、カメラが明るい部分が白飛びしないように明るさを抑えてくれるので、このようなタイムラプスになります。これを記憶に頼って調整すれば良いのですが、かなり面倒な作業です。

α7sⅢでインターバル10秒で撮影したタイムラプス

あと今回、標準レンズと望遠レンズの2つのレンズで撮り比べた理由は、標準レンズの方が暗いところに強い認識だったので、そちらの方が綺麗に撮影してくれるだろうと思って撮影してみたのですが、少し画角が広すぎて、日の出の迫力がないように感じたのです。そこで望遠レンズを試したところ、グラデーションの良いところを上手く切りとれた感じがします。
ただ、これは朝日だけを被写体と考えたときで、例えば上空に雲があったり、岬や近くの防波堤などもフレームの中に収めたい場合は標準レンズの画角が良いと思います。

最後にiPhoneでタイムラプスを撮影するデメリット

なんと言っても一番使いやすいカメラをタイムラプスに使ってしまうと他の撮影ができなくなります。できればもう一台、他のカメラを用意する方が良いでしょう。

ぜひ思い出に残る初日の出を撮影していただけたらと思います。

おまけ:2022年の千葉の初日の出【HDR動画】

iPhoneで撮影すると今までの検証と一緒になってしまうと思い、初日の出はSony α7SⅢで撮影しました。
この撮影のポイントはHDRという明るさのダイナミックの広い色域で撮影していることです。iPhone12、13の普通の動画ではHDR動画として撮影できますが、タイムラプスで撮影すると今までの色域に戻ってしまうので、その違いを知るために一眼レフでHDRのタイムラプスとして収録しました。
HDRに対応していないモニターでは下の動画はくすんだ感じになってしまうと思いますが、対応しているモニターでは、そのクッキリとした明暗を感じられると思います。

Ebico

Ebico

テレビ番組やライブの映像編集に30年程関わってきました。その中で得た感覚を元にした美しい映像に関わるアイデアを発信していきます。 2021年7月クリエーターアカデミー????Pinterest賞受賞

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